避難時の新たな相棒へ 紀北町防災ナビ

避難時の新たな相棒へ 紀北町防災ナビ

災害大国・日本。
昨年も多くの地域が台風や地震等の自然災害に悩まされました。

紀北町も昨年は台風による強風で家屋の損害や停電、一昨年も台風による土砂崩れや浸水と毎年のように自然災害による被害を受けました。
自然災害が身近だからこそ、もっと住民が防災について考える機会を作れないか。
その手段としてふるさと納税の寄付金を活用し、自治体発のスマートフォンアプリを開発しました。

開発のきっかけは避難訓練でした

戸別受信機

戸別受信機。普段はコンセントからの給電で動くが、いざというときには乾電池で動きます。

紀北町では転入時に全戸に防災行政無線の戸別受信機を配布しております。
防災行政無線は地域における防災、応急救助、災害復旧に関する情報や行政情報をお知らせするための無線です。戸別受信機は防災行政無線を家庭で受信できるようにするための機器です。

防災無線スピーカー

屋外拡声子局。町内を網羅する形で設置されています。

災害時に町からの情報を伝えるためこの戸別受信機を持って避難してほしいとお願いしています。
毎年9月に町全体で行っている避難訓練では、配布当初は持ってくる人もいましたが、次第に誰か持ってくるからと持参率が下がっていき、ついには誰も持ってこなくなりました。
町内に防災行政無線用のスピーカーが何台も設置されていますが、悪天候では音が届きづらく、正しい情報を確実に伝える可能性が低くなってしまいます。

戸別受信機

年に一度の避難訓練の様子。

戸別受信機の避難時の持ち出しが定着しなかったという課題の他にも、防災行政無線は2つの課題がありました。
1つは防災行政無線の屋外拡声子局自体が災害にあったときの復旧です。
屋外拡声子局の復旧には予算や優先度の問題から、どうしても一般的な通信網よりも復旧が遅くなってしまいます。(※戸別受信機で受信自体はできるため、空白地域が発生するわけではありません。)
そしてもう1つが情報量の制限です。1回の放送に30秒以内という制約があります。そのため詳しい情報を届けられないと頭を悩ませていました。
この3つの課題の解消に向け、防災アプリプロジェクトは始動しました。

おじいちゃん、おばあちゃんに使ってほしい

避難時の戸別受信機持ち運びの代替え手段として、避難訓練にほぼ100%持ってきている携帯電話・スマートフォンに着目しました。

スマートフォン向けのアプリ導入を決めた時に一番気にかけたことは高齢者の存在です。
平成29年10月時点で、紀北町の高齢化率は41.6%。今後も増えることが予想され、いかに高齢者の方に利用していただくのかというのがこのプロジェクトの成功のカギとなります。
アプリ開発時に見やすさやボタンの押しやすさなどの使い勝手の部分は特に注力しました。

アプリトップ画面

アプリのメイン画面。情報を詰め込まず、大きなボタンを用意することで操作性の向上を目指した。

災害時の情報収集に使ってほしい

もう一つこだわったのは、防災に関するリンク集を作ったことです。
行政の人は一般の人よりも詳しい情報を見ることができると思われていると思いますが、一般の人も見られる情報を基に、意思決定をしています。
今回用意したリンク集は、危機管理課が業務で使用しているものばかりです。リンク集はすぐに紀北町の情報が見られるような工夫をしています。

アプリリンク集

国、県、町と3つのレベルの情報を網羅。まずはここを見れば最新の情報がわかるんだということを知ってほしいとのこと。

遠くにいる家族や出身者にこそ使ってほしい

防災アプリは自分が住んでいる地域を選ぶことができるのですが、その中に「紀北町以外」というものが用意されています。
これは防災対策で役場に詰めていると町外の方が心配して連絡をくれるそうです。
親族がいる人や、ただ昔住んでいたことがあるなどさまざまな方から問い合わせをいただいています。
そういった方にも前線にいる役場から、紀北町のいまを届けるため「紀北町以外」という選択肢を用意したそうです。

地域選択画面

アプリの地域選択画面。

さらに身近な存在へと

12月にリリースされて約1カ月半。
利用者からは「毎日のように地震があることがわかり、日本が地震大国だと実感した」という防災意識が高まった感想をいただきました。

防災情報一覧

防災情報一覧。全国の災害情報を見ることができます。紀北町に関連する重大な情報は危機管理課から別途お知らせされるので、確認が漏れる心配はありません。

今後は利用者数、利用率の拡大を目指し、広報活動やコンテンツの充実を行っていきます。
キャリアショップと連携し、スマートフォン購入時にアプリの紹介をしてもらう施策も始まりました。

町からのお知らせ

紀北町から配信される町のニュース。これ一つで紀北町のいまが把握できます。

災害はいつ来るかわからない。この防災アプリも用意している防災対策グッズの一つとしてインストールしてみてはいかがでしょうか。

危機管理課

取材に協力してくれた危機管理課・石倉さん

アプリの入手はこちらから
Google Play で手に入れよう


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